情報を入手しよう 第2回

季節の食材・料理のポイント ~夏・秋編~

東京医療保健大学 北島 幸枝

腎不全患者さんも上手に季節を味わい、食事を通して心を豊かにしていただきたいです。今回は、夏と秋のポイントを2つずつ挙げてみました。

―夏―

厳しい暑さでは食欲も落ちやすく、のど越しのよい食材や料理に偏りやすくなります。

1.水分摂取と水分の多い食材・料理に注意しましょう。

表 水分の多いおもな夏の食材・料理
食材・料理 目安量 目安水分量(g)
すいか 3cmカット3個(約100g) 89.6
トマト 中1/2個(約100g) 94.0
そば* 1束ゆで約260g(乾燥100g) 176.8
そうめん 1束ゆで約140g(乾燥50g) 98.0
冷やし中華 1食分(約400g) 300.0(全体量に対し約75%)
かき氷 1カップ(160g) 152.0(全体量に対し約95%)
フルーツゼリー(オレンジ) 1個(160g) 124.2
*つゆは含まない  参考:文部科学省 日本食品標準成分表2015年版

2.食事量の低下、エネルギー不足に注意しましょう
食欲がないときは、1日3食ではなく4~5回に分けるなどして全体の食事量を確保しましょう。そうすることで、可能な限りエネルギーやたんぱく質の摂取不足を回避することができます。ごはんとおかずが一緒に盛り付けられるどんぶりの形でもよいでしょう。
食事がほとんど摂れないときは、アイスクリームやゼリーなどを利用してもよいです。早期に医師や管理栄養士に相談することをおすすめします。とくに高齢者では、栄養障害(低栄養)やサルコペニア(筋肉量の減少)、フレイル(虚弱)の発症につながります。


―秋―

過ごしやすい季節となり、食欲がなかった方も少しずつ食事量が増えてくるでしょう。上手に摂取量や摂取頻度を調整して、「収穫の秋」を楽しみましょう。

1.高カリウム血症に注意しましょう。
秋は、いも類、きのこ類、くだもの類など季節を彩る食材が豊富となります。一方、これらの食材はカリウム含有量が多く、過剰な摂取は高カリウム血症の原因となります。とくに医師や管理栄養士からカリウム制限の指導が出ている方は注意しましょう。

表 カリウムの多いおもな秋の食材
食材(すべて生) 可食部目安量 カリウム量(mg)
さつまいも 中1/2本(約150g) 720
さといも 中1個(約50g) 320
しいたけ 1個(約20g) 56
ぶなしめじ 20g 76
いちじく 中1個(約60g) 102
巨峰 5粒(約65g) 85
中1/4個(約70g) 98
中1/2個(約70g) 119
さんま(内臓除く) 中1尾(約100g) 190
参考:文部科学省 日本食品標準成分表2015年版

調理の際に切った食材を水さらす、さらに茹でこぼす、ことでカリウム量を減らすことができます。

2.体重管理をしましょう
末期腎不全患者(血液透析患者)さんでは、体重のコントロールが難しくなる冬に向けて、日々の食事内容、飲水量を見直しましょう。