ご挨拶

第45回日本臨床腎移植学会の開催にあたって

服部 元史

 第45回日本臨床腎移植学会の開催にあたり、ご挨拶を申し上げます。
 内科系・小児科系医師として初めて本学術集会を主催する機会を与えて頂いたことを大変光栄に思い、心より感謝申し上げます。同時に、大きな責任を感じながら準備を進めて参りました。
 本学会は、昭和44年に発足し、日本における腎移植の普及・啓発とともに腎移植技術の標準化に貢献してきました。さらに最近は腎移植患者の長期生着やさらなる生活の質の向上を目指して、腎臓内科医や小児科医も積極的に参加するようになり、また腎移植に関する各種診療指針が作成され始めています。
 腎移植医療には、移植外科医、泌尿器科医、腎臓内科医、小児科医などの医師に加えて、看護師やコーディネーター、薬剤師、臨床検査技師、臨床工学技士、ソーシャルワーカー、栄養士、臨床心理士などのさまざまな職種の医療従事者が力を結集して対応する協調的チーム医療が必要不可欠です。そのため、本学術集会のテーマを「ハーモニー」とさせて頂きました。「ハーモニー」という言葉には無限の優しさと広がりがあるように思います。
 当方が所属する腎臓小児科は小さな診療科ではありますが、腎臓小児科関連スタッフとともに、故太田和夫先生が築かれた東京女子医科大学腎臓病総合医療センターを構成する腎臓外科、泌尿器科、腎臓内科、血液浄化療法科の先生方、同センター同門の先生方、看護部、臨床工学部、検査部などのコメディカルの方々、さらには多くの企業の方々からの親身なサポートを受けてようやく開催準備が整いました。「ハーモニー」を実感しつつ、感謝の気持ちでいっぱいです。
 本学術集会は、平成24年2月1日(水曜日)~3日(金曜日)、軽井沢プリンスホテルウエストにて開催いたします。参加される皆さまとご一緒に、「ハーモニー」に満ち溢れた学術集会となるよう、最善を尽くします。ご参加を心よりお待ちしております。

 最後に、平成23年3月11日に発生した東日本大震災で被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。同時に、献身的な働きを続けていらっしゃる医療関係者の皆さまに心より敬意を表します。まだまだ復旧・復興にはほど遠く、特に、被災したこども達が心配です。一日でも早く平穏な日々を過ごすことができるよう、祈り続けています。

第45回日本臨床腎移植学会
学会長 服部 元史
東京女子医科大学腎臓小児科 教授